国際二胡コンクール ~生徒10名挑戦~

参加者
中村博光(福岡) 坂本明美(鳥栖) 松尾あかね(長崎) 橘雅子(大分)
山田優子(宮崎) 本庄絹子・船津孝子・荒木都里子・井上かな・須藤小由美(熊本)

 6月20日、香港国際芸壇主催による国際二胡コンクールが大阪市淀川区のムラマツリサイタルホール新大阪で開催されました。今回のイベントは日本で国際的な二胡コンクールを開催することで、日本の二胡奏者の演奏技術と音楽性を高め、芸術的な交流を深めることを目的とされたものでした。参加者は西日本を中心に全国から、また海外から総勢60名を超え、教室からは生徒10名が挑戦しました。
演奏の審査は全国で活躍されています先生方、朱道忠先生、武楽群先生、姜建華先生、張濱先生、張連生先生、龔林先生、劉福君先生により、初級、中級、高級、合奏の部門で行われました。

 参加者のほとんどは前日から大阪入りをして、会場に午前9時に集合しました。
久しぶりに再会できた喜びと、いよいよ本番を迎える緊張をお互いに感じながら、受付でいただいたプログラムで演奏順番を確認し合いました。  演奏は初級から始まり、出番予定の1時間ほど前に控室に移動して、着替えや調弦をしました。控室で指慣らしの練習をしていると名前が呼ばれ、舞台横で待機した後、本番を迎えました。
舞台の前には、7名の先生方が並んで座って審査をされていて、その中での演奏はやはり緊張で体や指が硬くなってしまい、残念ながら自分の思い描くような演奏はできませんでした。緊張感の中でも楽しく、気持ちよく演奏ができるようになるには、もっともっと練習と経験が必要なんだと痛感し、悔しさもありましたが、コンクールを迎えるまでの練習や参加したことによって、いろいろな事を学び得ることができたので、今は本当に参加してよかったなと思っています。このような貴重な舞台経験ができたのも、一緒にコンクールを目指して頑張った先輩や仲間のアドバイス、励ましの言葉、劉先生のご指導があったからだと思っています。皆さんに心から感謝しています。
こうしてあっという間に初挑戦は終わりました。

 本番が終わった後は、出演者の演奏をゆっくりと聴くことができました。特に高級クラスの演奏は、伝統的な中国の曲以外に未来に繋がるような今までに聴いたことのない曲調と演奏技術に圧倒させられました。また、今回の一番の楽しみだったコンクールの最優秀賞受賞者と先生方の演奏会がこの日の夜行われ、二胡の素晴らしい演奏に感動と夢を与えて下さいました。演奏会も終わり最後に参加者全員の各賞が発表され、参加者10名の結果は、金賞1名、銀賞3名、銅賞4名、優秀賞2名となりました。コンクール初挑戦だった皆さんの演奏後の思いは様々だったようですが、今回の貴重な経験を、今後の二胡演奏に繋げていきたいという気持ちはきっと皆さんの心の中にあると思っています。

 すべての日程が終了した後は、教室の皆さんと打ち上げに出かけました。みんなでいただいた食事とお酒は格別に美味しいものでした。このようにして教室の皆さんと交流することで更にまた頑張ろうという気持ちになりました。まだまだ遠い先の夢になりますが、自分の思い描く演奏ができるように、これからも諦めず演奏技術や精神面でも向上していけるよう練習や経験を積み重ねていきたいと思います。この日は、私にとって忘れられない貴重な一日となりました。参加者の皆さん本当にお疲れ様でした。

 劉先生には、出発前日まで練習会を開いて熱心にご指導、激励して頂き、本当に有難うございした。
また、コンクールに際し、先生方や関係者の皆様には大変お世話になり、心から感謝申し上げます。

須藤小由美