第三回日本二胡検定試験 優秀合格者演奏会

 立秋を過ぎてなお酷暑の続く8月9日、福岡市の早良区市民センターで「日本二胡検定試験優秀合格者演奏会」が行われました。6月13日・14日に熊本と福岡で実施された「第三回日本二胡検定試験」の優秀合格者と、6月20日に大阪で実施された「国際二胡コンクール」の受賞者が演奏者として参加し、劉先生と楊琴の沈兵先生が特別演奏を披露されました。

 当日は九州各地、そして遠くは兵庫県から14名の演奏者が集まり、午前中のリハーサル、昼食の後は、開演まで控室で各自最後の練習が続きました。緊張感の中にも和やかな空気が漂い、女性の控室では衣装に着替えた後の華やかな様子が印象的でした。

 後で知ったのですが、同じ頃、スタッフの方々はチラシを手に炎天下の外に出て、呼び込みをして下さっていたのだそうです。お一人お一人のこうした献身的な支えがあってはじめて演奏会は成り立つのだとつくづく感じました。本当に、深く頭の下がる思いです。

 そして14時、200名を超えるお客様を前に、ステージの幕があがりました。村上幸子さんの司会で、時折演奏者へのインタビューを織り交ぜながらプログラムは進み、皆さん存分に日頃の練習の成果を発揮されていました。第一部の最後には沈先生が「荒城の月」を演奏され、力強く澄みきった音色に、皆さん聞き入っておいででした。また、第二部の最後の劉先生の「万馬奔騰」では、美しい音色と歌うように流れる自在な演奏に客席の方々も思わず引き込まれ、馬のいななきのところでは驚きの笑顔がこぼれていたそうです。演奏後、劉先生からお客様へのご挨拶があり、続いてアンコールへ。「花は咲く」と「賽馬」を全員で合奏して、全プログラムが無事に終了しました。

 前日練習にもお時間を割いて下さった伴奏の沈先生、松尾邦子先生(ピアノ)、司会の村上さん、舞台進行を務めて下さった佐賀教室の林香織さんはじめ、今回はスタッフとして支えて下さった門下生の皆さん、演奏をお聴き下さった観客の皆様、そして劉先生。様々な方に深く感謝しつつ、同時に一層の精進を誓いながら、再会を期して、参加者たちは帰路につきました。

 これからまた、新しい曲、上の級への挑戦が始まります。

レポート:小杉